「何故、人は学ぶのか」と問われれば、それは『よりよく生きる為』です。
自分がより良く生きるということは、実現したい自分に向かって生きることだったり、自由で気ままに生きることだという人もいるでしょう。
しかしながら、ヒトという存在は、『自分の力』だけで生きることは絶対に、絶対に出来ません。
ところが私たちは、物質面や経済面での豊かさを得ることと引き換えに、『他者と協力して生きる』という本質的なことをついつい置き忘れてしまっているような気がしてなりません。
「何故、人は学ぶのか」。それは『他人とよりよく生きるために人は学ぶ』と言えないでしょうか。
ですから、人とどのように接しているかを観察すれば、何を経験し学んできたかを理解出来るのではないでしょうか。
ですから『どんな人が回りにいたか』ということが、その人の『学び』にとって大変重要になります。
『他人とよりよく生きるための学び』は実は周囲にいてくれた人達によってなされるということです。

以前にＢＬＯＧを書いていましたが、そこで「私の職業遍歴」を披露させて頂いたことがあります。
２４歳あたりから、私は先輩と八百屋をしていました。若かりし未熟な私の当時は、商売を学んでいる実感はありましたが、『他者とよりよく生きる』ことを学んでいる意識は全くありませんでした。
八百屋やスーパーの経験を経たのち、私は望んで食品を扱う会社に再就職しました。又その後、望んで企業の社員教育の講師という仕事をするようになりました。そして今の会社（ＧＣＣＡ）を設立しました。

八百屋や、それ以降の仕事の内容はそれぞれ全く異なってはいますが、実はその地下水脈のようなところで、他者とよりよく生きるということを学んでいたのです。

ＧＣＣＡでは、人（特に子ども）を育む立場にある皆様方と共に「コーチング」を学び、その技術を身につけて頂くことを、行っていますが、人や子どもへの接し方や指導技術を身につけることは、実はそんなに重要な事ではありません。
指導する立場の先生や親が、子どもに何を『学ばせたいのか』ということが最も重要であり、子ども自身の人生経験の周囲に「あなた」がいたことが、子どもの『学び』に重要な影響を与えるということを認識して頂きたいと思います。

今年も早一ケ月が経過しました。日本社会は混迷の中にいますが、明日の日本を担う子ども達の『学び』に正しい影響を及ぼせる存在でいられる為に、一緒に精進していきましょう。