GCCAについて
GCCAについて
リーダーシップの本質はメンバーが目標達成に向け、自発的な行動を促進する様な影響力を発揮することであると述べてきました。
自発性の源にあるものは、目標達成への魅力や目的意識です。それらの十分な認識が自発性や意欲的行動へと駆り立てます。従って、集団が向かう目指す状態を全メンバーと十分に話し合うことは、効果的なリーダーシップを発揮する上で大変重要になるのです。
効果的な話し合いを行うためには、コーチング能力を身に付けることが有効であると考えています。
集団が目指す目標を決めた次の段階は、役割を分担したり、様々な取決めをしたりと段取りせねばなりません。
その段階でも、コミュニケーション&コーチングスキルは威力を発揮します。
メンバー個々の個性(強み等、持っているもの。集団に提供出来るもの)を引き出すために「質問」をし、メンバーの主張を「傾聴」「承認」することで、メンバーの自発性や意欲的行動を呼び起こしていきます。
役割を全体で調整せねばならない場合でも、リーダーが決定するのではなく、メンバーに集団の立場に立ってもらいながら、解決へのアイデア等を「質問」していきます。
全体で目標を決め、実現に向けての計画を検討する訳です。
しかし、なかなか意見がまとまらず調整が難航する場合があります。
そのような場合に、多くの場合自分で決定して「これで良いかと?」と投げかけます。メンバーに打開策がないのですから、メンバーは「イエス」と答えるしかありません。面倒に思って「それでいいですよ」と返事するかもしれません。
その瞬間、無意識のうちに「リーダーへの依存心」が芽生えます。そんな心理状態に支配されるとメンバーの自発性や意欲的行動は遠のいていくことになります。
折角、皆で決めた目標でしたが、これでは効果的達成は困難になってしまうでしょう。結果的にリーダーシップを発揮出来ないことになります。
では、どうすれば、いいのでしょうか。自分達で問題を解決したという意識を担保する良い方法はあるのでしょうか。
コミュニケーション&コーチングの中に答えはあります。同スキルでは、「提案する」という考え方があります。
複数の代替案を提示して、メンバーに考えてもらい、その上で各自の意見を「傾聴」するのです。
しかし、同スキル「提案」のしかたには原則があり、それを守る必要があり、むやみやたらに解決策を提案するわけではありません。
先ず、提案してもよいかどうかをメンバーに必ず確認します。その上で複数の代替案を示し、その案のいずれかを必ずしも選択する必要はないことを伝えます。つまり、提示した案から発想して、各自がアイデアを付け加えて自分の案として出すことを求めるということです。提案した案が採用されなくても、全く構わないという姿勢を持った上で「提案」することが原則なのです。
その他「フィードバック」「リクエスト」「メッセージ」「チャンクダウン・アップ」「メタ認知」「沈黙」等々、コミュニケーション&コーチングスキルは正しいリーダーシップを発揮するための、宝物が一杯詰まっています。
スキル(能力や技能)を持っているということは、「それが必要とされる場面や状況で、そのスキルをいかんなく発揮出来る」ことです。
自動車の運転スキルがある人は、自分が運転しなければならない時に、平然と運転することが出来るでしょう。
ゴルフで遠くにボールを飛ばさなくてはいけない場面では、当たりまえの如く、遠くに打つことが出来る人がスキルのある人です。
それと同様に、コミュニケーション&コーチングスキルを持っている人は、リーダーシップを発揮しなければならない場面で、周囲の人に働きかけ、正しい影響力が発揮出来るのです。
リーダーシップと同スキルの関係について、述べてきました。
今後は「人のやる気(意欲)」をテーマに書き綴っていきますが、掲載は少し先になると思います。引き続きよろしくお願いします。